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南総里見八犬伝ゆかりの地をめぐる

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昨日の4コマにも書きましたが、この間の連休中に、南総里見八犬伝ゆかりの地をいくつかまわってきました。

ウチの家では、子ども2人がほんとに里見八犬伝にハマっているのです。
城を見に行けば刀を欲しがるし、今までそういった箇所の展示なんか見向きもしなかったものが、鎧甲や日本刀に対してすばらしく目を輝かせてる。松本市に行った時は、土産物屋で模造刀をさわる機会があったんですけど、もうすごいの、目からよだれが出るんじゃないかってくらいに興奮してるほど。

元々のきっかけは、自分が「そろそろ観賞できるんじゃないか?」と、角川版の里見八犬伝を見せたことでした。
途中、いくつかグロいシーンもあるので、まだ小2だった息子の方は途中で怖さが臨界点を超えてギブアップ。いっぽう小5の娘は「おもしろい」と見はまって、そこからは『里見八犬伝』と名の付く本は片っ端から読むようになりました。

で、姉ちゃん大好きっ子な息子くんとしては、姉がはまってるものは気になるわけです。姉の方は姉の方で、誰かにおもしろさを伝えたくて仕方ない。こうして息子も娘の方から里見八犬伝のあらすじを聞かされるようになり、興味が芽生え、リタイヤした角川版を再度見てみることになり...。
今じゃ二人して、ウチら親よりも、原作の南総里見八犬伝に詳しくなっているという始末なのであります。

この先日本史の勉強が出てきた時、そこへ興味を持てるかどうかは大きいと思うし(自分はその時点では興味がなかったのですげえ苦手だった)、なによりも「好奇心を満たす喜び」というのは早いうちに覚えさせてやりたいもの。
そんなわけで、せっかく近場だからということもあり、県内のめぼしい箇所をピックアップして、「ゆかりの地めぐり」として1日セルフツアーとしゃれこんでみたのでした。

義母もいっしょに行きたいとなったので、道中では予習として延々と里見八犬伝の上映会。ただ、個人的には映画版を見たかったんですが、より原作に近いTBSドラマ版の方が子どもたちにはウケがいいらしく、そっちを見ることはできませんでした。残念。

ツアーの1箇所目は、八房と伏姫が暮らしたとされる洞窟跡。

言うまでもないですが、当然フィクションですし、作者の滝沢馬琴氏は千葉にゆかりのある人でもないので、こんな洞窟を知っていたとも思えません。なので後になって一部のファンがそれらしい場所を作ったか、それともたまたまあった洞穴を「おお、まさにこれは!」と聖地扱いにしたんでしょう。
中には八犬士の玉やお墓が祀られており、たくさんのお賽銭がありました。今でいう力石徹の葬式みたいなもんなんだろか。


ここは伏姫籠穴という名前で、このような門をくぐり階段を登った先にあります。特に住所があるわけじゃないので少し辿り着けるか不安でしたが、中学校脇の細道を進んで行けば無事着きました。駐車場もトイレも完備。

続いて向かった先は、お話の舞台である滝田城。

といっても城があるわけじゃなくて、城跡になります。この看板を起点に山道を延々と登っていくことになるんですけど...

かなり登った先でようやく見つけたのは、伏姫の像となんか立ち入り禁止になってる展望台。

一同「えええええ~...」って脱力感に追い打ちをかけるがごとく、伏姫像前の展望台につながる小道で、クマンバチらしき蜂がずっとホバリングしたまま動かない。試しに一人で近づいてみたら、ブォン!と寄ってきて威嚇、離れたらまたホバリング。それが2匹。
明らかに何かを守っている感じなので、ここは無理する場所じゃないやと引き返すことにしました。

後で案内図を見直したら、あの先に城跡らしき土台とかがあったみたい。あの展望台がゴールだと思ってた。

ここで昼休憩をはさみ、道の駅に立ち寄ったり、富浦漁港脇の魚料理屋さんで腹一杯飯を食ったり。
けっこう時間がおしてきたので、この後向かう予定だった延命寺(里見家の菩提寺)はスキップ。天気も崩れてきたので、これ以上ひどくなる前にゴールの館山城を目指します。

そして館山城。

駐車場から見たら「おおお、立派だ!」と思ったんですが、実は山が立派なだけで城自体は3階建ての小さいものでした。近くで見ると昔バイクで立ち寄って「ちっちゃいなー」と思った大多喜城とあんまり変わりないような。

でも中に入るとびっくり。南総里見八犬伝のオリジナルが全巻所蔵されてるんですよ。挿絵なんかも見えるように広げてくれていて、雰囲気がすごく伝わってくる。
「これを刷って流通させてたのか!」
まさか本物中の本物を見れるとは思ってなかったので、これだけでもう満足でした。

城から少し進んだ先にも博物館があるというので、そちらも見てみることに。

この、姉弟が並んで先を歩いてる後ろ姿が好きなんですよね。
あと何年こういう姿が見れるのかなあ。

というところでツアー終了。
どの場所もやたらと歩く必要があったので、そんなに数をまわったわけじゃないですけど、すごく時間と体力を食いました。でもおもしろかったー。
またなにか興味を抱く対象ができたら、こんな感じでツアーを組んでまわりたいと思います。

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2014年5月 9日 11:16に投稿されたエントリーのページです。

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