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何かというと、こちらの日記(『Adobe本社の偉い人と話ができるというので行ってきた』)に書いた件の動画をまだ送ってなかったのです。年末年始の慌ただしさが一段落したことで、このへんの取りこぼしていたものをひとつずつ片付けているのでした。
さて、カメラで撮るには腕がじゃまだし、上から写そうとすれば天井の明かりが液タブに反射してよく見えなくなるしということで、「楽しようと思っちゃダメだな」と観念して、まずはデスクトップの指定領域を動画として記録してくれるソフトを探すところから始めることにしました。フリーで使えて、画面の特定領域だけを録画することができて、怪しそうじゃないもの...という条件で探して、「これいいな」と思ったのが次のソフトです。
...> PC画面録画フリーソフト (by Apowersoft)
これがすごい当たりでした。さすがに録画中は描画動作が緩慢になりましたけど、UIもわかりやすいし、作業後に希望の動画フォーマットで出力してくれるしで、とにかく使いやすかったです。
で、撮った動画がこちらの3本。
まず1本目が、ブラシ設定の「選択を解除しない」をオンにした状態で描いてみたもの。
当然ですが、この状態だと線を描いたらそれが選択されたままの状態になってしまいます。続けて近い位置に描画しようとすると、直前の線の描き直しストロークだと判定されてしまって、線が置き換えられたり、つながってしまったりという挙動になるため、描画に適した設定とは言えません。
そこで、この「選択を解除しない」設定をオフにするわけですけど、そうするとIllustrator8.0~CS6に至るまでの慣れ親しんだ挙動と、Illustrator CC以降の挙動が違うという壁にぶち当たるわけです。
2本目の動画は、CS6で描いてみたものです。一通り描いた後で、「口はやっぱりちがう表現にしよう」と思い直して輪郭線を何度か書き直して形を修正し、最後にAltキーを押しながらのスムーズツール状態で線をならして完成...という作業を想定したものとして見てください。
普通に作業が終了してますよね。これが自分にとっては「使いやすい仕様」なわけです。
一方、これと同じことをした場合にCC以降はどう動くか...というのが次の動画です。CC 2018で同じことをしてみました。
こちらでは、一度線をなぞって描き直す度に、線の選択状態が一度解除されてしまいます。そのためCS6の「線を選択→納得がいく形になるまでなぞり直し→スムーズにならしておしまい」という流れじゃなくて、「線を選択→なぞり直し→選択し直し→なぞり直し→...(納得がいく形になるまで繰り返し)...→スムーズにならしておしまい」というまだるっこしいことになってしまうのです。1回ストロークするごとに再選択が必要になるため、作業速度が落ちること甚だしい。スムーズツールはなぞった後も選択が解除されない以上、そっちで統一された元の仕様の方が正しいと思うんですけどね。
ちなみにこの動作、鉛筆ツールもブラシと同じくCC以降でこっちの仕様に変わってます。
元の仕様に戻るのか、CS6までと同じ動作仕様が選べるオプションが足されるかしてくれるとうれしいんですが、さてどうなりますか。とりあえずメールは投げてみたので、あとはこの願いが届いてくれることを祈るばかりです。
所属する日本イラストレーション協会(Jilla)の副理事長さんから「今度Adobeに行って色々話してくるんだけど同行してみない?」とお誘いを受けたのは今月はじめのこと。Adobeの日本支社にはJAGDAに所属してた時も行ったことあったなー、でもやっぱり日本支社だと開発の生の声が聞けるわけじゃなかったしなーと思ってたらなんと本社の製品担当の人が来日していて、その方とお話するのだとか。何それすごい。
逆に恐れ多くて「自分なんかがそこに居ちゃっていいの?」という気持ちが湧いてきましたが、なかなかない社会勉強の機会なので、是非お願いしますとまざってきちゃいました。
当日の朝は、「通勤時間帯の東京のオフィス街って久しぶりだなあ」と懐かしみつつ、これからおしゃれクリエイター総本山の会社に乗り込むので、おしゃれコーヒーなどをたしなんでちょっと自分の気持ちのおしゃれレベルを上げてみたり。
なんでAdobeの偉い人が来日してるのかと思ったら、Adobe MAXってイベントが日本でも行われるようになってたんですね。合流したJillaの方によると、かなりタイトなスケジュールをやりくりして、「ここしかない」という空き時間に設けられた会合のようでした。ほんとそんなとこに居ていいのかしら(2度目)。
まあ主体はJillaの持ってるイラストレーターさんの統計情報で、あとはさらりと形ばかりの情報交換があって終わりかな。そう思っていたところ、これがかなり真剣に先方から質問をぶつけてくる場だったからビックリです。すごく得がたい貴重な時間になりました。
どのソフトで、どんなワークフローで、作業を行うか。
ワークフローの中で、昨今のiPadProとApplePencilはどのような役割を果たしているか。
なぜそのソフトを選んだのか。どこがキーポイントなのか。
私としてはタブレットとデスクトップをこのように連動させたいと思うがそれをどう感じるか。
クリスタはタブレットでもデスクトップまんまのUIだけどそれでいいのか...などなど。
中でも自分にとって大きなトピックが上のイラストに書いた「イラレのブラシ機能を使ってフリーハンドでイラストを描いてると言ったらすごく喜んでもらえた点」でした。こういう使い方をしてる人はまず見かけないので、Adobeとしても推奨する使い方ではないと思っていたのです。だからいつ切り捨てられてもおかしくないユーザーかなと。
反応を見る限り違いました。むしろそうやって使って欲しいのに、なかなか浸透してくれないのをもどかしく思ってたぐらいの感触で、とてもありがたかったです(向こうは英語だから勝手な想像ですけども)。
最後にこちらからも聞きたいことがあれば質問してくれと言ってもらえたので、前々から抱えていた「なんでイラレで線をなぞり直して変形させた時の選択状態を解除するかしないかの仕様をCC以降変えちゃったのよCSまでの仕様に戻してよ」という切実な思いを訴えてきました。こちらの日記にも書いた件です。
そしたらどうも認識していなかった仕様みたいで、「こう変わってるんです」といってもなかなかこれが伝わらない。認識してなかったということは理由なく変わってるわけで、じゃあバグと見なして改善される可能性があることなので、これについては「前の仕様じゃないとこんな風に困るんです」という動画を撮って後日送付する予定です。
もうね、これで変わらなかったとしても仕方がないのです。でも、ずっと「なんで!?」だった点を直接訴えかける機会がもらえたというのがすごく自分にとってはありがたい、貴重な時間で、それがとにかくうれしかったのでした。
去り際にAdobeオフィス入口で撮った写真にもその気持ちが出てまして、もうニッコニコ(右端)。本当に楽しい時間をありがとうございました。
もう先週末のことになりますが、朝出勤してニュースサイトを見てみたら、Adobeのソフト群が一斉にアップデートされた旨が載っていました。年間契約で随時最新版が導入できるようAdobe税を支払っているので、ならばとさっそく仕事場のパソコンも最新版にアップデートして、ここ数日試してみています。
何をおいても、気になるのはIllustratorの動作加減。今はCC以降の仕様が気に入らなくて結局CS6を使い続けているんですよね。
さささっとブラシで描いてみた感じ、CC導入後に見られた「線の描画がワンクッション遅い」感じは皆無になってて、描き心地もすごく軽い。ベクタデータなので描いたままが線になるわけではなくて、描画パスを解釈してソフト側で線に落とし込むわけですけども、その線の感じはCC 2017あたりから好ましい感じに落ちついていて、描き始めと終わりに変なよれが出ないとか、妙に細かくポイントが作られて線が滑らかな直線状になりづらいとか、そういうCS6でありがちなネガがなくなりました。それはそのまま今回のバージョンも引き継いでる。
ああ、いいなと。試しに続けて仕事データの編集に入ってみましたけど、やっぱり線が安定してくれるおかげで描き直しの頻度が下がりました。線がよれないので、特に細いブラシで小さな文字を書くときに安定した筆跡になる。これはいい。CCライブラリに素材を登録してInDesignと連携させるとか便利な機能ができているので、正直そろそろ最新版に乗り換えたい気持ちはあったんです。少なくとも「描く」という部分ではこっちの方がいい。
一方で「描いて編集する」と考えると...ああやっぱりCC以降で改悪された選択状態の解除仕様はそのままか、と。
ブラシや鉛筆ツールは描いたあとに「その線を選択したまま」にするか「選択を解除する」を選べるんですが、これがCSシリーズまでのIllustratorだと、描いた後の選択は解除すると設定しておいても、その線を選択しなおして上をなぞって形を再編集する時は、編集後も選択状態が残ったままという仕様でした。これがCCシリーズになってから1度なぞり直すごとに選択解除される仕様になってしまったのです。
一発で修正が決まればいいんですけど、細かく直していきたい時もあるわけで。当初は直になれるかなと思って使い続けてみたものの、結局「予想以上に作業ペースが落ちる」という結論が出てしまって、それ以降CS6に出戻ってCC使えなくなっちゃったんですよね。
ただ、いつまで様子見をしても元の仕様に戻る気配は一切ありません。ってことは、どこかで見切りをつけないと駄目なんでしょうねえ。
ソフト間の連携は気に入っているし、ブラシレスポンスも今回のアップデートでかなり好ましく思い始めているので、これを機にしばらく最新版の方で仕事を進めて作業フローを見直してみるつもりです。
日本語入力ソフトに一番重視して欲しい項目は自分の場合「入力時のレスポンス」なので、推測変換がどうとか新エンジンがどうとか言われても「どうせ余計な機能付け足して重くなっちゃってるんだろうなあ」と否定的な見方をするクセがあります。今回はこれが良い意味で裏切られました。入力してるそばから推測変換候補がずらずらーっと表示されるんですけど、それがレスポンスに全然悪い影響を与えてない。通常の変換窓ともうまく共存してくれているのがまたいい。
自分の中で最高の一太郎は2006年度版で、それは今回も変わりません。でも、かなり甲乙付けがたいレベルでこれいいかも...という気持ちになっています。
2006年度版がいいのって、起動から何からすべての動作が高速なんですよね。その点2017年度版の一太郎は、まだちょっと起動が遅いんだよなあ。
Illustrator CCのGPU支援は、CC 2014から実験的に搭載されていました。キャンバスのパンやズームがかなりなめらかに動作する、なかなかイカす機能です。ただ、自分が一番よく使うブラシによる手描き作業では、線の描画にやや遅れが出るというか描画のタイミングが少し従来と異なるようで、描き心地にしっくりこないものがあり使えずにいた機能でした。
昨日CC 2015が発表されて、このGPU支援も強化&サポート範囲が拡充されたとありました。ならばと再度デスクトップ機で試してみたところ、今度はブラシ描画もさくさく描けるし、パンやズームは相変わらず気持ちよく動く。IllustratorはCCになってから描画動作に妙なもったり感を覚えていたんですけど、それが払拭されてCS5のような気持ちよさを感じたので、これはかなり嬉しいアップデートっぽい!とちょっとテンションが上がっています。
でね、パフォーマンス軽くなったのならもしかして!とVAIO Zの方もアップデートしてみたのです。
GPU支援のサポート拡充でインテル製GPUも一部サポートってなってるし、もしかしてもしかして...と。
VAIO Zのグラフィック担当は、CPUに内蔵された「Intel Iris Graphics 6100」です。
設定画面に出ているエラーメッセージは「ドライバーを最新にして再起動しろ」なので、多分サポート範囲には入ってるっぽい。ただ、VAIO社の方でカスタマイズしているみたいで、Intelからドライバーをダウンロードしてきてもインストールできずにはじかれてしまいました。
当のVAIO社はというと、4月に無線LANまわりのアップデートがあった以降は、一切なしのつぶて...。
パンやズームのスムーズ化は、タッチパネル操作もサポートしているVAIO Zでこそ生きるところがあるので、なんとかIntel側のアップデートを小まめに本機にも反映させて欲しいものです。
先日、Illustrator CCにアップデートがあったんです。
今度のバージョンはこんなに便利!...ってうたい文句が並んでいて、確かに「これは便利だ」という声が大多数の模様。
でも、自分にとって一番肝心要なブラシツールにまで変更の手が伸びていて、それがまた酷くて...。
今まで描けた線が、現行最新バージョンでは描けなくされてしまったのです。
結局のとこ、自分みたいな「Illustratorとペンタブで手描きタッチの絵を描く」という使い方はイレギュラーだってことなんでしょうねえ。
毎回毎回、「ちょっと試してみようかな...」としてはIllustratorに出戻るということを繰り返しているんですが、いよいよ本気で移行してかんとやばそうな気配がひしひしと。
多分マンガ機能的にはこっちの方が多機能だろうから、まずIllustratorで出来たとこまで持って行って、そこからソフト独自の味が出せるようがんばりたい...んだけど、そこまで持つかなあ。
Adobeが自社ソフトの販売形態をパッケージ売りから月額課金制に移すと決めた、その移行措置だと思うのですが、Adobe Creative Cloudには、「今ならお得」というキャッシュバックキャンペーンとか、お安い特別料金プランだとかが用意されてます。
その申し込み期限がそろそろ迫ってきたので、Adobeに対する腹立たしい気持ちは抱えながらも、自分にとって必要だと思うソフトだけ契約することにしました。
まず絶対必要なのがIllustrator。
CS3以降のユーザーには、12月1日までにCC製品を購入した人向けとしてキャッシュバックキャンペーンってのが用意されています。
これを利用すると、Creative Cloud契約なら24,000円、単体のサブスクリプション契約なら14,400円がキャッシュバックされます。なので、たとえばAmazonでIllustrator CCのダウンロード版を買ってキャンペーンに申し込むと、「実質」って扱いにはなるんだけどもとりあえず1年間は月1,000円で利用することができます。
で、必須…ではないんだけども、効果線やトーンの貼り込みでたまに使うソフトがPhotoshop。これは今持ってるCS5で事足りる気はします。でも、憎らしいことに「12月2日までなら」という但し書きつきで、Photoshop CCとLightroom 5のセットが月1,000円で利用できるプランを用意してやがるんですよね(CS3以上保有のユーザー限定だった時は12月30日くらいまで大丈夫だった気がする)。
Lightroomは写真管理兼現像ソフトとしてけっこう気に入ってるものなので、それがセットで月1,000円なら…しかも今だけのチャンスなんであれば…むう。というわけでこれも契約。
実にうまいとこをついてくるのでますます憎らしい。
ただ、「Photoshop & Lightroom & Illustrator」というセットで月2,000円と考えれば、特に腹立たしさもないんですよね。お安いとすら思う。
Illustratorの1年契約が終わる前に、そんなプランが正式に出てきて欲しいものです。
やりすぎて飽きた時にこそ己の血肉となるものですよ。ええ。知らんけど。
今回導入したDynamicSketchには他にも色んな機能があるんですけど、ほぼこの単機能のためだけにお金を払いました。他は別にあんまいらない。
でも、一時期乗換を検討していたCLIP STUDIO PAINT EXにもこの機能はあって、それがすごく便利で、でも肝心の描画機能が自分の好みにあわなかったのでお蔵入りさせたんですけども、この機能にだけはちょっと未練が残ってた…という状態だったので、それでもじゅうぶんに元が取れちゃう値段だったと思います。円換算で3,000円ちょっとくらい。省ける手間を考えたらえっらい安い。
Illustratorの機能拡張は、たまにスクリプトを自作してたくらいで、プラグインとか、配布されてるスクリプトとかはあんまり物色してこなかったんですけど、定期的にアンテナ張って確認した方がよさそうだなあ…と思いました。
普段はIllustratorというソフトを使って描いてます。
なのですが、その発売元であるAdobeがずいぶんふざけたライセンス形態に移行しちゃってるし、一冊丸ごとマンガエッセイを描いたりすると(只今10月頭発売に向けて装丁作業中)どうしてもマンガ的表現の部分で限界を感じることも多々。書き文字まわりの線の描写になっとくいかないとこもありますしねえ。
というわけで、マンガ描き用に特化した、CLIP STUDIO PAINT EX を買ってみたのでした。
正確にはComicStudioPro 4.0ってソフトを買って、そこから無償アップグレードでゲットいたしました。
うーん、最初の印象だと「けっこう軽いし、ベクターで描いても線の描写綺麗だし、いいねいいね!」だったんですが、いざ練習にと今日のコマ絵を描いてみたらけっこう重い…。
当たり前ですが、Illustratorと勝手が違う部分も多く、なかなかこれは…。
単発のイラスト描きにはやっぱIllustratorの方がいいかな。
とはいえ、(マンガ用の)表現力はまちがいなくこっちのソフトの方が上でしょうから、しばらく日記用途で練習してみて、少しずつ使いこなしていけるようにがんばろうと思います。
目的は、先日購入したMacの入力環境を、普段使ってるWindowsの方と揃えたくなったため。キーアサインもそうですし、辞書の内容を同期させたいってのもあった。
ところがぜんぜん辞書が同期してくんないのです。
ウチのATOK Syncは自前のWebDAVサーバたてて使ってる環境なので、その指定間違えたかなーと見直してみるも駄目。よくよくヘルプ見てみたら「バージョン違ったら同期できないよん」と書いてました。
…ついでに言うと、キーアサインもCtrlキーとOptionキーの兼ね合いがWindowsと違ってるので完全同じにはできんかった。
しくしくしく。
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